1‘


〇「よし、少し休憩するか…」


レンカ「ふぅ〜…疲れた〜」


ミサ「だね〜」


マオ「〇〇さん、大丈夫ですか?」


〇「あぁ、俺は大丈夫だ…っ!」


2‘


何かの気配に気づく〇〇。


レンカ「ど、どうしたの?」


〇「動くな!」


仲間に静止の声がけをする。


〇「誰だ?」


3‘


近くの草陰に問いかける。


〇「素直に出てくれば何もしない(心:この気配は…)」


“ガサガサ”


?「……」


4‘


レンカ「あなたは!」


ミサ「ユミ!あなた!!」


弓を取り出すミサ。


〇「ミサ!」


5‘


ミサ「こいつはあなたを!!」


〇「刺したのはユミではないし、ナナミにも理由があったんだろう…」


ユミ「〇〇…様…」ガクッ


〇「おっと…」


前に倒れ込んできたユミを抱き抱える。


6‘


〇「すごい怪我だな…マオ、回復してやってくれ」


マオ「いいんですか?その方は〇〇さんを…」


〇「あぁ、良いんだ」


ミサ「〇〇!」


マオ「かしこまりました」


ミサ「マオも!」


7‘


〇「ミサ…少しいいか?」


ユミをマオに預けるとミサを呼ぶ。


ミサ「…わかったわ」


〇〇達は少し離れた場所に移動する。


8‘


〇「悪い」


ミサ「どうしてあなたが謝るのよ」


〇「せっかくミサが心配してくれたのにむげにしてしまって」


ミサ「べ、別に心配したわけじゃないわよ!」


〇「それでもありがとう」


9‘


ミサ「本当にいいの?ユミ達はあなたを裏切ったのよ?」


〇「あぁ、いいんだ…だからミサ達も敵対しないであげてくれ」


ミサ「はぁ…お人好しね…わかったわ」


〇「ありがとう、戻ろう」


2人はみんなのところに戻る。


10‘


〇「ユミの怪我の具合はどうだ?」


マオ「かなりひどかったのと毒に侵されていたましたけど、最近進化したスキル…『癒す者』のおかげで毒も同時に回復できました


※『癒す者』=スキル『聖なる光』が進化したスキル=

=怪我と毒を同時に回復するスキル=


〇「よかった」


レンカ「でもなんで1人だったんだろう?侵略の途中だったら他のキング王国騎士がいてもおかしくないのに」


11‘


ユミ「それは…私が王国を裏切ったからです…」


レンカ「ユミさん!」


〇「どういうことだ?」


ユミ「説明する前にまずは謝罪をさせてください」


回復しきってない体を動かし、膝をつく。


12‘


ユミ「〇〇様…主に代わり心から謝罪をさせていただきます…申し訳ありません…また厚かましくも私めの願いをお聞き入れください」


〇「言ってくれ」


ユミ「どうか!ナナミ様をお助けください!!!」


ミサ「随分と傲慢ね」


ユミ「承知の上です」


13‘


ミサ「私達がそれを聞いてあげる理由があるとでも?」


〇「ミサ」


ミサ「あなたもよ!〇〇!いい?どんな事情があったとしてもあなたを裏切ったのよ?」


〇「それはさっき話しただろう」


ミサ「ええ、話したわ、敵対はしないわ!でもこれは別!裏切った人間がのうのうと厚かましくも助けて欲しい?ふざけんじゃないわよ!」


14‘


アスカ「熱くなってるところ悪いですけど、私はお初なので話は詳しく知らないですけど、まずはユミさん?って方のお話を聞いてみては?もし変ことをしたらその時は私が斬り捨てます」


顔は笑っているが、目が冷たい。


ユミ「私とナナミ様はキング王国・国王…ユーサー王に反旗をくる返そうと計画を練っていましたが、それがバレてしまい、追われていたところ私だけ逃げおうせてきました」


〇「ナナミは?」


ユミ「ナナミ様は姫様ゆえ、殺されることはないと思いますが、城のどこかに囚われていると思われます…ただ…」


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15‘


レンカ「ただ?」


ユミ「今の国王様は以前と変わられており、ともて残虐だと感じました…絶対にナナミ様が安全とは限らないかと…」


〇「…わかった、助けに行こう」


ミサ「〇〇!?」


〇「事情は話せないが、放っておけない事情があるのと、ユミは俺を神だと思っている…そんなユミが願うということは神願(しんがん)…神頼みをしたってことだ」

16‘


アスカ「それはつまり神聖なる行為ってことですね?」


〇「あぁ…でもいいか?一度に信仰できる神は一柱のみだ、無名の神である俺に頼んだんだ俺を信仰することになるぞ?」


ユミ「もちろんでございます…私は生涯を持って、〇〇様をお慕いし尊敬し…愛することをここに誓います…」


“ポワワワン”


17‘


ミサ「何…ユミが光だした?」


〇「…そういうことか…<白狼のユミよ…汝を付き従う者として認め、生涯の誓いを受理する>」


“ポワーン”


光が収まる。


マオ「な、何が起きたんですか?!」


18‘


ミサ「それにユミ…その姿」


ユミ「これより〇〇様を主とし、付き従います」


白色だった毛色が白銀色に変わる。


〇「これがフェンリル本来の毛色か、俺とお揃いだな」


ユミ「っ!…」ブンブン…


19‘


〇「よし!これでユミが裏切る心配も消えたな?一度拠点に戻り、救出作戦の会議を行う!!」


ミサ「ちょ!ちゃんと説明しなさいよ!」


〇「それは拠点に戻ってからな、じゃあ行くか」


“ヒョイ”


ユミ「キャン!?」


20‘


ユミをお姫様抱っこする〇〇。


〇「あいにく荷馬車は救出者で満員でな、居心地が悪いと思うが我慢してくれ」


ユミ「居心地悪いだなんて!」ブンブン


マオ「ユミさん、ずるいです…」


レンカ「うんうん!」


21‘



〜〜〜〜〜



22‘


拷問官「さぁ!あの獣人はどこに行った!!!」


“バシバシッ!”


ナナミ「ぅっ…知らないわよ…」


拷問官「中々口を割らないな…」


23‘


ナナミ「口を割るも何も知らないから教えられないわよ」


拷問官「ならこれは耐えられるかな?」


“カチャカチャ”


ズボンのベルトを外している。


24‘


ナナミ「ゲスね…」


拷問官「ゲヘヘ、国王様から何をしてでも口を割らせろとのお達しでね」


下半身を出したまま、ナナミに近づく。


拷問官「ゲヘヘ」


25‘


ナナミに手をかける拷問官。


ミヅキ「何をしてるのですか?」


拷問部屋の扉方面から声がする。


拷問官「あ、あなたは!」


ミヅキ「何をしているのかと聞いているのですが?」


拷問官「こ、これは!」


26‘


急いでズボンを履く拷問官。


ミヅキ「まさか姫様に手を出そうと考えているわけではありませんよね?」


拷問官「そ、それは…」


ミヅキ「国王様は手段を選ばないとおっしゃってはいましたが、まさか国王様の娘に手を出すなんてことはあり得ませんよ?」


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27‘


拷問官「も、申し訳ありませんでした!!」


逃げだす拷問官。


ナナミ「…どういうつもり?」


ミヅキ「何のことですかな?」


28‘


ナナミ「どうして私を助けたの?今の父上なら私が犯されようが気にしないわ」


ミヅキ「私はあの拷問官が気に食わなかっただけですよ」


ナナミ「あなたが気に食わないことなんてあるの?」


ミヅキ「もちろんありますよ、ふふっ」


ナナミ「相変わらず、掴みどころがない女ね…」


29‘


To be continued


30‘


この作品はフィクションです。

実際の人物・団体・場所とは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品としてなので、実際に行っても、

責任は取りかねますのでご了承ください。