1‘


ナナミ「ユミ〜、まだ着かないの?」


ユミ「はい」


ナナミ「そろそろ水浴びでもしたいわ…」


ミサ「我慢しなさいよ…まだ砂漠を抜けれてないんだからできるわけないでしょ」


レンカ「そうですよ〜」


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2‘


マイ「オアシスでもあれば話は変わるんですけどね」


〇「後少しで砂漠を抜けられるんだ、我慢しろ」


スベルン領を抜け出してから数日。


砂漠を歩いていた。


3‘


ナナミ「まさか馬達を失うなんて…」


ユミ「すみません…まさか蟻地獄に遭うなんて…」


レンカ「ユミさんのせいじゃないですよ!」


マイ「そうです、あれは予期せぬことでした」


ミサ「そうね」


4‘


〇「ん?とまれ」


ミサ「どうしたの?」


〇「誰かくる…」


指差す方向に商団の一行が


〇「俺が話す」


5‘


商団が目の前に来る。


商団頭「これはこれはどうも」


〇「商団の方ですか」


商団頭「そうです、ムーン商会のトキと申します!あなた方は?」


〇「我々は家族で旅をしてる者です」


6‘


トキ「それはそれは!ご家族で旅ですか!」


〇「はい、こちらがうちの妻です」


ミサを紹介する。


ミサ「初めまして、妻のミサと申します!」


トキ「これはこれは!エルフの奥様ですか!お美しいですな!」


7‘


〇「あははは、そうなんですよ、私には持ったないくらいです!」


ミサ「あ、あなた…///」


トキ「はははは!お熱いですな?そちらの方々は?」


〇「はい、こちらは右から娘のレンカ、メイドのマイ、御者のユミ、護衛のナナミです」


トキ「どこぞの貴族様でしたか!」


8‘


〇「いやいや、そんなんじゃないですよ!」


トキ「これ以上の詮索は失礼ですな!はははは!」


〇「それでトキ様達はこの先から?」


トキ「はい、そうです」


〇「砂漠の先から?」


トキ「そうでございます」


9‘


〇「どのくらいで砂漠を抜けれそうですか?」


トキ「そうですね、ここからなら後1日と言ったところでしょうか」


〇「そうですか!情報感謝します」


トキ「あそうだ!少し遠回りになりますが、近くにオアシスがありました」


〇「そうなのですか?」


10‘


トキ「はい、我々は急いでおりますので寄ってはいませんが」


〇「そうですか、ありがとうございます!」


トキ「我々は西にある真西(しんさい)という国の王都に商会を構えております、王都に来た際はお立ち寄りください、それでは!」


進み出す商団。


11‘


〇「だ、そうだ」


笑顔から真顔に変わる〇〇。


ミサ「私はいつからあなたの妻に?」


〇「どこぞのエルフの姫に求婚されたと思ったんだがな〜?」


ミサ「あ、あれは里を出るために!!」


〇「ふっ、冗談だ」


12‘


ナナミ「はいはい、痴話喧嘩はいいからオアシスに向かうわよ」


ユミ「そうですね、日が落ちる前にそこにテントを張りましょう」


レンカ「そうですね!」


マイ「行きましょう」


オアシスを目指す〇〇達。


13‘


〜〜〜〜〜


14‘


レンカ「あったぁああああ!」


マイ「つ、疲れた…」


ナナミ「近くないじゃない!」


ユミ「結局、日が落ちてしまいましたね」


〇「テントは張っておくから水浴びしてこい」


ミサ「え、悪いわよ」


15‘


レンカ「そうですよ!!」


マイ「テントなら私が張っておくから入ってきて」


ユミ「いえ、私が」


〇「どのみち君達が入ってたら俺は入れないから先に入ってくるといい」


レンカ「でも…」


ナナミ「みんなで入ればいいじゃない?そのあとでみんなでテントを張れば」

16‘


〇「そういうわけにはいかないだろ、年頃の女性がおっさんと入るわけには、それにこんな美人達と入ったら逆に熱くなりそうだしな」


冗談のつもりで発言する〇〇。


ミサ「私は年頃って歳でもないけど…///」


レンカ「び、美人…///」


マイ「っ…///」


17‘


ユミ「……」モジモジ


ナナミ「嬉しいこと言ってくれるわね!」


〇「そういうことだ、先に浴びてくるといい」


全員「お言葉に甘えて!」


女性陣は水浴びに行く。


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18‘


〇「さてと俺はテントでも張るか…」


テントの準備をする〇〇はものの数分で張り終える。


〇「<熾天覆う…七つの円環…>『ローアイアス』…」


手を前にかざすが、何も起きない。


〇「無理か…ふっ…それもそうか…あいつらは元気かな…」


空を見上げる。


19‘


ユミ「考え事ですか?」


〇「戻ってきてたのか」


ユミ「皆様はまだです…」


〇「どうした?」


ユミ「…〇〇様は何者なのですか?」


20‘


〇「…急だな?どうして聞く?」


ユミ「黒石殿はどこかの王族では?」


〇「どうしてだ?」


ユミ「まず商人と話していた時、貴族のような口調…しかし貴族以上の余裕ある態度…」


次々に考察を述べるユミ。


21‘


〇「それだけか?」


ユミ「それだけではありません、道中の戦闘、その指示出し…そして剣技…まるでかの伝説の騎士王、アルトリア・アーサー・ペンドラゴン様のようです」


〇「アーサー王国初代騎士王か?」


ユミ「はい…」


〇「…残念ながら俺はただの旅人さ」


22‘


ユミ「…左様ですか、わかりました」


〇「悪いな」


ユミ「いえ、お気になさらずに」


2人で話をしていると民が帰ってくる。


23‘


〜〜〜〜〜


24‘


レンカ「料理ができましたよ〜」


〇「うまそうだな」


レンカ「マイ姉のご飯は最高ですから!」


マイ「お口に合えば」


ミサ「いっただきまーす」


25‘


ユミ「っ!美味しいですね!」


ナナミ「王宮の料理人より美味しいんじゃないの?」


〇「ふっ…(心:そういえば、麻衣も料理が美味かったな…)」


マイ「ほ、褒めてないで、早く食べてください」


26‘


照れくさそうに食事を始めるマイ。


レンカ「何?照れてるの〜?」


ナナミ「可愛いところあるじゃない」


ユミ「マイ様、本当に美味しいです!」


27‘


ミサ「マイにこんな才能があったなんて」


マイ「ミサさんまで…」


楽しそうに食事しながら笑談する。


ミサ「これ、美味しいわ」


レンカ「あ!ミサさん!食べすぎです!」


28‘


ナナミ「おとなしく食べれないの?あ!ユミ!」


ユミ「……」サッサッ!


マイ「ふふふっ」


〇「…(心:よかった…元気になったな)」


29‘


To be continued


30‘


この作品はフィクションです。

実際の団体とは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品としてなので、実際に行っても、

責任は取りかねますのでご了承ください。